女性に好まれにくいネットワークエンジニア
IT業界における女性の人口は少ないものの、その傾向が比較的顕著なのがインフラエンジニアの業界である。システムエンジニアやプログラマ等の場合には基本的にはパソコン等を利用して個人でデスクワークをすることが基本になるため、体力的な要求はそれほど大きくない。しかし、インフラを担う仕事になる場合には実際のシステムを導入する現場に赴いて大型機器の搬入や配線を行ったりする肉体労働がつきものであり、その事実を知っている女性にはあまり好まれない仕事の現場となっている。
特にネットワークがインフラシステムの基本となっていることからネットワークエンジニアの仕事はそういった現場でのシステム構築の作業が多くなりがちであり、キャリアパスとして女性から敬遠されがちなのである。
一方で、現場経験を積むことができたネットワークエンジニアはシステム導入等の仕事だけではなく、開発や設計、導入されたシステムの維持や管理の仕事に携わっていくこともできる。そういった業務内容であれば女性にもあまり厭われないものとなるものの、典型的なキャリアパスとして現場経験を積まなければならないことからやはり担い手が少ない状況にある。
あえて現場経験を若いうちに積んでおき、育児のために離職した後でネットワークエンジニアとしてシステムの維持や管理を行う仕事に復帰するというキャリアパスを歩む女性も少しずつ見られるようになってきている。